おまえはDEVIL BLADE REBOOTでMEXICOの入り口に立つ

よくきたな。おれはイディ・サン・ゴールだ。おれは毎日すごい量のテキストを書いたり「ASTLIBRA Revision 外伝」の最深部で攻略方法をひねり出して最後は正攻法でジジイをぶちのめしたが、誰にも見せる気はない。


…しかし今回、以前から注目していた真の男のためのオリジナルS・T・GであるDEVIL BLADE REBOOT(デビルブレイド リブート)に触れ、期待以上のクオリティに震え、そして…哭いた。


そして「これは真の男の挑戦状だ」と襟を正し、きちんとクリアし…そこから生じたリスペクトを感じ…この記事を書かずにはいられなかった。

store.steampowered.com


  • 注:この記事は社会派コラムニスト逆噴射聡一郎先生リスペクトであり、その特有の文体・言い回しを多数使用して書かれています。
真の男 × STG制作 = 真の男のSTG


「デビルブレイド リブート」(以下デビルブレイド)とは元々「デザエモン」のユーザーだった「SHIGATAKE」がデザエモン+から「(オリジナル版)デビルブレイド」を作りあげ、それを真の男のためのT.O.O.L「Shooting Game Builder」で、約6年の歳月を掛けて再構築させたSTGタイトルと聞く。


以前、おれは「GRAND CROSS:ReNOVATION」の記事で「おれはデザエモンを通じてマリアッチを志し、真の男としてMEXICOの大地を歩き続けている奴らを何人も知っている」と書いたことがある。


idealsounds.hatenablog.jp


デビルブレイドの制作者であるSHIGATAKEはその一人であり、今でもMEXICOの第一線を渡り歩いている真の男だ。


おれが初めてデザエモンに触れたのは「デザエモン+」だったが、後にメモリーカード全ブロック丸一枚使うという事実を知り、当時カネの無いT.E.E.Nだったおれは泣く泣くメモリーカードを買い足したことを覚えているし、そのポテンシャルは一人のマリアッチを目覚めさせるのに十分な力があったことは想像に難くない。


彼が「STGの制作をする」と初めて聞いたときおれは全身に衝撃が走った。

「エッ!インディーシューティングってTOUHOUかなんかの二次創作かなんかでしょ?」と周りのキッズがざわつく中、おれは飢えた狼-WOLF-の野生の感を研ぎ澄まし…そして「その行く末を見たい」と待ち続け、ようやく日の目を見た。



そして…開始から早々にコックピットからステージにシームレスにスタートする様を見て、おれは襟首掴まれて一気にデビルブレイドの世界へ連行された。


システムも近年の快適さと流行が織り交ぜられてて、近接攻撃が多い程難易度とスコアアップを目指せるバーサークシステムや、それでいてデザエモンを彷彿させるバルカンの挙動など良い意味で懐かしさがあった。

そして危険行為推奨のシステムと敵の発生地点の表示やナツキクロニクルのような弾道予測表示でSTGのストレスとなる初見殺しや事故を極力減らす工夫などをを上手く絡み合わせて新進気鋭のSTGを作り上げていることを感じた。


クリアまでのワンプレイ時間は約20分前後。アーケードとしても家庭用としても若干物足りなさがあるかもしれないが、ストーリーと展開が分かり易いためテンポが良く繰り返し通しプレイするには最適な時間配分と言える。

おまえはボムを撃ってもいい


デビルブレイドは「危険行為推奨STG」と銘打ってはいるが、実は「ボムを推奨するSTG」だ。
EASYモードはオートボムでとにかく死ににくく設計されており、実は多少腕の立つSTGプレイヤーはノーミスクリアも可能なはずだ。おれもノーミスクリアしつつも相応の歯応えに驚いたことを申し添えておく。


…だが、デビルブレイドにおけるSTGの本質はNOMALモードから真価を発揮する。


「えっ!ボムを使わないままプレイのがSTGのかっこいいプレイなんでしょ」「HA=DOモードをプレイするぼくはカッコイイ!」そんなイキったことを言ういればそいつらはサメに食わせろ。

HARDとかINFELのとかはもっと腕前を上げてからだ。おれはNOMALモードの話をしている。


デビルブレイドは各エピソード(ステージ)の節目に規定のボムとバリアが補充される。ミスしても同様にボムが減ればその分多く補充される。つまり使うほど使えるボムの量が多くなるのだ。


なんならシールドが剥がれたら雑にボムを撃っておけばいい。それだけで生存率も上がるし、ノーコンティニュークリアに大きく近づく。

腕前を上げてボムに余裕があるならボムからバーサークゲージを大きく上げるバーストに変えてもいい。バーサークシステムで多少難易度が上がってもしぶとく生きることができればそれ以上のリターンが得られるだろう。


…だが「ボムの抱え落ち」については許容されていない。


一応既定以上のボムを抱え落ちしても減ることはないが、規定以上に増えることも無いのでボムを持ち続けるメリットは薄い。そんなことをするならどんどんボムを撃ってシールドを張り直してこい。



まずはボムを使い切る事を意識しろ。そしてノーコンティニュークリア目標にしていけ。それだけでお前のSTGの地力は上がるし、なによりノーコンティニューでクリアすることはおまえにとって大きなモチベーションとなるからだ。

「DEVIL BLADE REBOOT」と言う名の「生きた証」



しかし、プレイを続ける度に一抹の疑問がよぎる。SHIGATAKEは真の男であることは疑うべくもないし、様々なbusinessにおいても引く手あまただったはずなのに、どうして独力でゲームを作ろうとしたのか…。


そんな疑問に対して、一つの真実に至ったとき、おれはテキーラの入ったグラスをあおり、疑問と一緒に腑に落とし込んだ。ひょっとしてSHIGATAKEもまた「生きた証」を欲したのではないだろうか。

ASTLIBRAは開発に約14年掛かったという。アーマードコアVIも10年の雌伏を経た。そしてデビルブレイド リブートは6年掛けて完成させた。しかし、開発期間の多寡は関係ない。

それらはきちんと妥協せず完成させた上で世に放たれ…大きく賞賛を受けた。…いつの時代も賞賛されるのは作り上げたやつらだけだ。


確かに製作期間の長さは時流に流されて陳腐化するリスクを抱える。それでもメゲずに前に進んで完成させるべきだ。スクラップ&ビルド…そうゆう真の男のためのMESSE-ZIが込められているのだと、おれは受け取った。


原型となったデザエモンに対するRESPECTO、そして令和時代の3D表現をあえて2Dドットで見せる表現力。そしてド直球な硬派なストーリーというグーパンチの力が合わさり…真の男のSTG「デビルブレイド リブート」と化した。

あとは、おまえがPLAYするだけだ。


ここまで読んだおまえは、MEXICOの荒野がいかにかこくかわかっただろう。


ずっと言っている通り、このMEXICOの荒野で何かを表現して送り出すのは、非常に過酷なことだ。

おれはそれなりに長く生きているから知っているが、これまでにサボテンに刺されてしんだ奴、あきらめてサルーンで酒とベイブにおぼれた奴、一時のBUZZを欲しがってオレンジ畑を炎上させる奴もいる。


だが、真の男のためのTOOLがUnreal EngineやUnityだけではないのがはっきりわかっただろう。



そして願わくば…MEXICOの大地にギターケースを抱いて一歩踏み出してほしい。真の男を目指すおまえのMEXICOを切り開く「-DEVIL BLADE-」を携えながら…。


おれが言いたいことは…これだけだ。


  • 追記

制作開始から完成までのスケジュールや参考になる部分が多い。気になるやつは目を通しておくといいだろう。


shigatake.fanbox.cc