よくきたな。おれはイディ・サン・ゴールだ。おれは映画「国宝」を観たり、膨大なテキストをネットの海に放流しているが、誰にも見せる気はない。
おれはSTEAM弾幕フェス(注:2026年6月16日に終了)のTOUHOUや国内外製STGの華美なネオンサインが並ぶアーケード街の横で「神風帝国」と描かれたいかにもなこじんまりした新しい店の看板を見つけ…そして飛び込んでプレイした。
そしてその判断は…完全に正解であったといっておく。
そして3種3用のエンディングと、エンドロールをディスプレイ越しに眺めながら、一気にCoronaを飲み干し店を後にして…やがて、ネオン街のアーケードを背に静かにつぶやいた…「KAMIKAZE…BANZAI!」と。
注:この記事は社会派コラムニスト逆噴射聡一郎先生リスペクトであり、その特有の文体・言い回しを多数使用して書かれています。
神風帝国とは…

神風帝国とはゴールを目指して作戦目標を破壊するため、最奥まで手持ちのメイン武器と強力なサブウェポンを駆使する横STGだ。
メインウェポンとサブウェポンは補充可能であるが、いずれも弾数制限がある。つまり戦い続ければいづれ手詰まりとなる寸法だ。
そして…武器が全て尽きた時は…第三の武器KAMIKAZEの出番だ。
カミカゼによる突撃は被弾もしくは手動で行い、接触すれば敵味方ともにばくはつを起こしてしぬ。
障害物も一緒に爆破されるのでゴールまでの道を切り開くこともできる。
突撃による爆破を武器としたSTGと言えば「ヒトガタハッパ」を思い出したが、アレは既にSTEAMでは公開終了していることもあり、神風帝国はある意味オンリーワンのSTGとも言える。

えっ!?残機も無限ならヌルゲーなのでは?…と、おまえは言うかもしれない。
評価基準は「戦闘時間」「出撃回数」「得点」の三つだ。
これは近年のスマッホパズルゲーに近い評価基準だが、再出撃が多いと戦闘時間も次第に延びていき…やがて最終的なスコアが足りず…終わりが待つ。END OF MEXICO…
おまえは星を集めるために、犬死にせず前に出てカミカゼする必要がある。
腰抜けは決して生き残れない戦場と言う名のMEXICOへと…おまえは足を踏み入れるのだ。
スピードがスコアを生み出す
実はおれはSTGのセオリーに則り、一体づつ処理して進めるべきだと思い、被撃墜を抑えつつ慎重に全敵機撃破をするスタイルで進めていた。
しかしそれは正しく、少し違う。
ストーリーモードをある程度読み解いていくと分かるのだが、「敵はたおさなくていい」「戦いはスピード」という言葉を目にすることになる。

安全にスピードを出しつつ、敵機を上手く捌いて、弾切れを起こしたら一番被害が出そうな所にカミカゼで突撃し、次にバトンをつなぎ…最後にターゲットを破壊する。これで事足りる。
上手くそれだけやれば意外とオール金星があっけなく取れてしまうこともある。
おれはおまえのママではないのでいちいち言わないが、初回プレイは一つづつ星を埋めるより、取りこぼしがあってもいいから通してプレイを続けろ。
ステージクリアをどんどん進めて行った方がゲームもストーリーもドライブが掛かりテンポ良く進めるはずだ。おれはそうした。

右(シリアス)と左(コミカル)
神風帝国のストーリーは基本的にコミカル寄りだ。自爆特攻をゲームの根幹にしている以上、その表現は間違ってはいない。
死んでも悲しいメロディとか流れたりしないし、次の自機が5秒でばくはつしても、次の代わりがいる。
左寄りのコミカルかつドライな空気が終始流れているのだ。
しかし、プレイに余裕が出てから気付くと思うが、カミカゼでばくはつした後の機体は黒焦げになって残るし、さらに吹き飛ばされて犬の餌すらにもならない状況が見え隠れしてくる。
さらにストーリーモードを進める度に神風帝国というMEXICOの真実を知ることになる。
ドライブされた物語はシリアスな右に寄り、そして徐々に不穏な空気が流れ大きく揺さぶりを掛けてくる。

おれはネタ・バレについて容赦しないが、公式のストーリーの言葉を借りるなら…
「自己増殖した兵器が、自己増殖した兵器に破壊される……そんな不毛な繰り返しが永遠に続くかのように思われた。」と…書かれており、何処かのポストアポカリプスで見たような世界を垣間見ることになる。
そして、左右の揺れ幅が大きくなった物語の終盤は…やがてすごいことになる。
だが、どちらに傾いて落ちることなく、コミカルな位置で最後は落ち着く。
神風帝国のストーリーはシンプルながらそんなバランスが取れていると思った。
おまえはバトンをつなげ
ここはMEXICOだ。今日その日を生き残っても明日はしぬかもしれない。だが、血であり形あるモノであり、形が無くても大事なバトンを未来へと渡すこともできる。
そしてそれは…真の男本来の姿へと立ち戻ることでもある。
神風帝国の登場人物のやつらは何らかの形でバトンを渡したり、それを渡すことなく手からこぼれる時もある。
おまえも何時かそんな選択を迫られるかもしれない。その時のために…覚悟を決めておく必要がある。
おまえは今すぐ覚悟を決めて「神風帝国」をプレイして戦いの終わりを目撃しろ。
おれが言いたいことは以上だ。

























